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アレルギーに関する書籍の紹介と私的な身体論と仮説

 

 『0歳からのアレルギー予防がよくわかる本』 廣済堂出版

 

新生児を持つ 母親向けの書籍だが、アレルギー対策について軸になるような知識を得られるので取り上げることにする。

 

《概要・要旨》

生活リズムを一定にさせ よく遊ばせ、よく寝させる。基本的には清潔な環境で過ごす事が好ましい。できるだけ自然に近いもの(添加物の少ないもの)を摂取させ、和食が好ましい。好き嫌いについては過度な干渉をせず、子供の本能的なより分けの余地を残す。栄養素については他の食物をもって代替できるように。そうすることで身体、環境、食物、各領域で症状が発生する前にアレルギー関連物質を体に溜め込ませない。症状が出てきた場合には出来るだけ早期の段階で、暮らしや行動記録を残し、専門医療期間の医師に相談し、一層の悪化をさせないように予防する。

 

詳細やその主張の根拠については書籍を参照のこと。

 

その中でも特に、

”子供は 添加物や刺激物など身体に有害?好ましくない影響も持つ食材をより分ける能力をもともと有している。”

 

という主旨の意見には考えさせる所が大きい。偏食(この場合、特定の食物を食べないことで、ある食物のみに偏ることではない。)を大人の理屈から見て好き嫌いと頭ごなしに矯正するやり方は、実は屁理屈で大間違いの場合もあるかもしれないといった所か。

 

特に幼少期は味覚が未発達の状態で、苦味や酸味、匂いなど特定の刺激に対しての耐性(慣れ)も獲得しておらず、その段階で食べるよう矯正すると、そのものに対し心理的な拒絶反応が形成される事もあり逆効果の場合も。成年するにつれ、やんわりとした経験によって様々な食味や刺激を有する食材に自然と慣れていくものだという認識を持つことも必要か。

 

ここからは私見。特に医学的治験や公的に承認されている医学的に見た因果関係、統計学的に有効と認められるサンプル数と無作為抽出に基づいた見解ではないので、人文的な”身体の解釈論的仮説”と捉えられたい。

 

 アレルギーは免疫系システムの暴走。体に害のある物質をしっかり自己を構成する要素ではない異物として判断し、排除する身体の免疫機構を健全に保つのが第一。そのためには、汚れや通常の生活環境で存在する細菌と接触する環境を極端に排除しない。(特殊な環境で化学的、工学的に生成される有害物質については勿論除く)免疫機構を作る機会を無くす可能性がある。つまり過度な潔癖は身体の免疫系にとっては逆効果。

 

 また、身体の免疫に関する構成要素の大部分が腸内細菌によって作られる。腸内環境をよくすることが免疫システムを健常に保つ要の1つ。人体を1つの生命体として地球と同じようなレベルで見ると、様々な局面で、様々な生物が複雑に絡んで自己と非自己のより分け等を続けることで恒常性(動的平衡のようなイメージ)を保っている。ある特定の局面の対処をもって永続的な状況の改善に結びつけるのは難しい。全体的な統合、バランスの中でその状況、その症状がどのように発現しているのか知ることが重要。

 

つまりどのような暮らし、食事、環境が状況の発現に関与しているのかをまず全体を見渡す事が必要。

 

 現在の住環境も身体の機構を狂わす一因かも。ホルムアルデヒドを筆頭に化学物質の多用により、刺激物質やホルモン様物質の身体への曝露を常態化させる。空調の効率性を重視する為、密閉性を高める。すると高温多湿、日本特有の気候条件では、湿気が多くなり、雑菌やカビ、寝床においてはダニなど、アレルギー素因物質が増加する温床になる。アレルギーが発現する以前の状況と現在の日本人の住まい、食、暮らす環境がどのような状況にあるのか、またはどう変化してきたかを考えれば、対処法も自ずと見えてきそうだが。果たして。

 

 

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