不規則な生活で乱れまくった体内時計 ねじを元に戻すには?
週末の夜更かし、長期休暇で起きるのが遅くなって、締切りがあってここ2~3日家に帰れてない。睡眠時間は十分なはずなのになんとなく 朝、スイッチが入らない。生活のリズムの乱れが大きな健康リスクになると言われていますが、体内時計を適切に元に戻す方法について提案していきます。
体内時計が及ぼす影響は身体の全てに及びますが、下記のようなものが主要なものといわれています。
行動
体温(深部体温とリズム)
血圧、心拍数
ホルモン分泌
自立神経活動
引用:体内時計の科学と産業応用 (バイオテクノロジーシリーズ): 柴田 重信: 本
さて、夜更かしや徹夜などいろんな原因で生活リズムは乱れますが、体内時計が乱れた場合のリスクは主にこのようなものがあるようです。
生活のリズムの乱れ(時計遺伝子の乱れ)が運動能力を低下させ、耐糖機能が低下し、代謝が異常になって、それが肥満の原因になります
引用:時間栄養学―時計遺伝子と食事のリズム: 香川 靖雄, 小田 裕昭, 加藤 秀夫, 榛葉 繁紀, 堀江 修一, 柴田 重信, 日本栄養食糧学会: 本
リズム異常や不眠は、ややもすると、直接的な注意力低下や血圧など 不眠から直接起こる現象に注目しがちであるが~~ 成人病として近年増加が著しい疾患のベースとなる可能性があり注意が必要
引用:体内時計の謎に迫る ~体を守る生体のリズム~ (知りたい!サイエンス): 大塚 邦明: 本
行動に障害が出てくるだけでなく、成人病のリスクにもなる。そこで現代生活で乱れがちな体内時計を整える方法はこちらです。
体内時計を有効に調整する
- 起きた時や活動前に、目や身体に明るい光を浴びる※1 太陽光が最適で”青色スペクトル(周波数=450~495 )を含んだもの”=スマホやPC画面からの光が該当
- 一定時間を経た絶食後、定時に食事を摂取する※2
- 活動期前の定時に、温度の刺激を得る(=冷やす、温める)
- 90分という生体リズムを意識する※3
意識すればいいだけなので簡単なことですが、週末の夜くらいは夜更かししたい、休み空け生活のリズムが乱れて活動モードのスイッチがなかなか入らない人、時差ボケなどに効果的です。
逆に、太陽光や強い光、ブルーライトなどを目や薄い皮膚から遮断する。絶食時間をつくらないで不定期に食事をとる。睡眠時間を不定期にする。などで体内時計のリズムは効果的に変調するということです。
厚生省の検討会で、新睡眠指針に寝床に入ってのスマホ利用に注意。という文言が記載されましたが、評価をしたのはそれまでの携帯電話より、今のスマートフォンは画面が大きく強い光でより覚醒刺激が強い、また、SNSなどでの長時間利用の傾向がみられることが前提にあるから かもしれませんね。
※1
曇天でも窓の近くであれば2500ルクスはあり、直射日光の必要はないようです。
※2
朝食のカロリー数は少量でも効果がある
夕食を過度に摂食しすぎたり、夜食でおなかを満たすと朝食のスイッチの機能が十全に発揮されなかったりする
『体内時計の謎に迫る』大塚邦明・著 技術評論社
PCやスマートフォン画面の光が 体内時計に影響する。
ブルーライトこそ、体内リズムを整え、健康を維持する上で重要な役割を果たしている光だったのです
※3
”脳のエネルギー源 となる糖分も90分後に低下してくる”
”空腹感も90分毎に軽く感じます”
”REM睡眠の周期も90分毎”
引用:時間栄養学―時計遺伝子と食事のリズム: 香川 靖雄, 小田 裕昭, 加藤 秀夫, 榛葉 繁紀, 堀江 修一, 柴田 重信, 日本栄養食糧学会: 本
90分の単位で時間を区切ると生体リズムにあった適切な行動が可能のようです。
- 作者: 香川靖雄,小田裕昭,加藤秀夫,榛葉繁紀,堀江修一,柴田重信,日本栄養食糧学会
- 出版社/メーカー: 女子栄養大学出版部
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